インフルエンザ薬の解説!~日本が隠し持っている秘密兵器とは!?~

こんにちは!

上京して2年間最寄り駅を間違えてた、薬剤師芸人の三部透です!

今回はインフルエンザの治療薬について書いていきたいと思います!

そしてタイトルにある「インフルエンザに対する日本の秘密兵器」も紹介します!!!

 ウィルスの増殖機構


まず、インフルエンザウィルスに薬がどのように効くのかわかりやすく示すために、
ウィルスの増殖方法を紹介します!

 ウィルスは下の図のようにトゲトゲのたんぱく質で覆われていて、
これらのトゲトゲを使ってヒトの細胞に出たり入ったりしています。

青トゲ(HA)で私たちの細胞の中に入り込み、赤トゲ(NA)で細胞から飛び出します!

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そしてインフルエンザ ウィルスは、以下の図2のようにヒトの細胞の中に入り、
3つの段階で増殖していきます。 


①:ヒトの細胞核の中に入り、ウィルス自身の遺伝子を増やす。
   (ウィルスの中身の合成)

②:遺伝子から、ウィルスを構成するたんぱく質(青トゲ赤トゲ)を作る
   (ウィルスの外側の合成)

③:①と②で作った遺伝子とたんぱく質が合体し、インフルエンザウィルスを形成
  →細胞内から赤トゲ(NA)で細胞外に放出。

インフルエンザ薬はこの①・②・③のどれかに作用し、ウィルスが増殖するのを防ぎます!

そして今個人的にホットなインフルエンザの治療薬を3つ紹介したいと思います!!!

①タミフル (成分名:オセルタミビル)



皆さんも1度は飲んだことがあるのではないでしょうか。

まずタミフルがどう効くかと言いますと、
図2の③である、赤いトゲトゲの邪魔をして、細胞外にウィルスが拡散するのを防いでくれます!


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今あるほとんどのインフルエンザ薬は、このやり方でウィルスをやっつけます。

またタミフルと言えば、2005年にニュースで「タミフル」を服用していた子供たちが、 転落事故を起こしたことでも有名になりました。

現在では、この転落事故などの異常行動はタミフル以外の薬でも起こることから、

インフルエンザそのものの高熱が原因との見方が強いです。

なので、インフルエンザの20歳未満の方にはどの薬にも関わらず、
服用してから2日間は1人にならないように保護者の方が一緒にいるように説明しています。

また飛び降りなどをさせないように、家の鍵をしっかり掛けておくこと!

そして可能なら2階に寝させないようにすることを呼びかけています!


②ゾフルーザ(成分名:バロキサビル)


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今年インフルエンザにかかった方は、この薬飲みませんでしたか!?

タミフルが5日間飲む必要があったのですが、ゾフルーザはなんと1日1回で終了する薬です!

スゴク楽ですね(^^)/

今勤めている薬局ではインフルエンザの方には、ゾフルーザが9割強出てます!

それで余りに処方されすぎて薬が足りなくなって出荷調整になってるぐらいです( 一一)

薬の効き方も今までと新しいアプローチでして、
図4の②であるたんぱく質を作らせずに、ウィルスを増えさせません!


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今までの薬は、ウィルスを細胞から外へ出ないようにするので精一杯でしたが、

ゾフルーザはウィルスそのものが増えないようにする画期的な新薬です!!!


薬剤師的には、こういった新しい作用機序の薬が出ると勝手にワクワクしてます!(^^)!

お医者さんも期待して処方してしまうのかもしれませんね!


名前もカッコいいですしね!

ゾフルーザ。上級呪文みたい!!!

(芸人のコンビ名もそうなんですが、濁点つく言葉は男性が好みやすいそうです!

一方、○がつく半濁音は女性が好むとのこと。それでコンビ名を考える人もいます!)


良いこと尽くめのゾフルーザですが、

ただ1つ欠点を挙げるとしたら、他の薬と比べて耐性化したウィルスが増えやすいことなんです………なので今みたいにみんながみんなゾフルーザばかり飲むと、

これからゾフルーザが効きづらい新しいウィルスが出てくるかもしれないのです!

 

今後に注目です!

③アビガン(成分名:ファビピラビル)

 


お待たせいたしました!

日本が隠し持っている秘密兵器こと「アビガン」の紹介です!!!

まず、この薬アビガンがなぜ秘密兵器かと言いますと、アビガンは現在流通していません。
薬剤師の僕も見かけたことがありません!



なぜ流通していないかと言いますと、

この薬は新型のインフルエンザが出てきて、

国がどうしようもないと判断した時だけ、厚生労働大臣が特別に製造を承認するという大変特殊な薬なのです!

→つまり、この薬は新型インフルエンザが流行ったときの秘密兵器なんです! 

アビガンは日本の富山化学工場さん作ってまして(スゴイ!)、
国が新型インフルエンザが流行ったときの薬をすでに用意してあるの凄いし、

国が「よし!」と承認するときが来るまで流通することはありません!

もっと凄いのが、薬の効き方が今までのインフルエンザと違いまして、


図5の①・②の二つの邪魔をすることによって、ウィルスの増殖を抑えます!

→何が言いたいかといいますと、


アビガンはインフルエンザ以外のウィルスに効く可能性を秘めているということです!


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今まではインフルエンザに特徴的な構造などに作用していましたが、

アビガンは今まで治療薬のなかった、
ノロウィルスやエボラ出血熱に効果があると認められたのです!!!

ただ、デメリットもありまして、妊婦さんや妊娠している可能性がある女性には胎児に影響が出るということで使用できないのです!


また、男性でもこの「アビガン」を飲むと精液中に薬の成分が入ってしまい、
男性がこの薬を使用している間および使用を終了してから7 日間以内に性交渉を行う場合は、

必ずコンドームを着用などをして避妊する必要があります!

もちろん妊婦さんとの性交渉もしないようにする必要があります!


患者さん向けの薬の説明書はこちら

「アビガン」はこれからも他のウィルス疾患で効果を示すかもしれない個人的スーパーホットな薬です!!!


今回はインフルエンザ薬として3種類ご紹介しました!

長文読んで下さりありがとうございます(;´∀`)


次回は「インフルエンザに飲んではいけない薬とは!?」です!

どうぞ宜しくお願い致します!

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