
こんにちは!薬剤師芸人の三部透です!
今回はテレビでよく聞く「ダメ!ゼッタイ!」の”麻薬”がそもそもなんなのか解説したいと思います!
“麻薬”って名前は聞くけど具体的に想像するのは難しいですよね!
麻薬とは
みなさんは麻薬と聞いたら何をイメージしますか?
「麻薬って大麻とか覚せい剤・コカインみたいな危ない薬のことでしょ?」と思いの方もいるかと思います。
危ない薬という認識はあっているんですが、実は大麻は”麻薬ではないんです!
(“麻”ってついてるのに分かりづらいですよね!)
そして覚せい剤も麻薬ではないんです。
このように麻薬がそもそもなんなのか具体的にイメージしづらいのは、
“麻薬”を矛盾なく定義することがほぼ不可能で説明しづらいからなんです!
定義できないってそんなわけあるかい!
ということで麻薬を広辞苑で引いてみると
「麻酔作用をもつ物質のうち,依存性を有するため法律上,取り締まりの対象となるもの。」
広辞苑
つまり”麻薬”とは、麻酔作用を持っていて依存性があるもの。
なんだ定義されてるじゃん!嘘つき!とはならないでください。
まずはこちらの表をご覧ください。
これは法律で取り締まられている主な薬物をグループ分けしたものです!

映画とかでよく聞くマリファナは大麻の葉や花を乾燥したもので、大麻と一緒の植物なんです!
そして薬物の王様であるヘロインは阿片戦争で有名なあへんから作られました。
(モルヒネにさらに化学的変化を加えたものがヘロイン)。
市販薬の咳止めによく入っているコデインもまたあへんから作られ、
濃度が1%(10mg/1g)を超えると麻薬という扱いになります!!!
(*濃度が1%以下のものは「家庭麻薬」と言われ、”麻薬”ではないため普通に市販薬の中に入っています。)
なので気分を良くするために、市販薬の咳止めをめちゃくちゃ飲んで依存症になる人もいるので
注意です!
また性的興奮を高めるために使う、いわゆるキメセクで有名な「MDMA」は覚せい剤のメタンフェタミン(あの有名なヒロポン)を化学的に構造を少し変えたもので、覚せい剤の仲間となります。
麻薬と法律
では実際に法律で取り締まられている”麻薬”を見てみましょう!

上の図を見て頂くとわかると思うのですが、
“麻薬”の定義である、麻酔作用のあるモルヒネ・ヘロイン・コカインのほかに、
麻酔作用のない幻覚薬LSDも麻薬の対象物質となっています!
また覚せい剤から合成されたMDMA、あへんから得られるモルヒネ・ヘロイン、
大麻の主成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)も
それぞれの法律「あへん法」「覚せい剤取締法」「大麻取締法」があるのにも関わらず、
”麻薬”として規制されているんです!
このように”麻薬”は定義に沿った法律で取り締まられておらず、明確な科学的根拠もなく分けられています!そのため”麻薬”をイメージしづらいんですね!!!
(*国際的に麻薬・覚せい剤・大麻が区別されてない国もあり、ドラッグという総称でまとめている国もあります。)
以上「麻薬って結局なんなの!?【麻薬覚せい剤大麻マリファナモルヒネヘロインコカインMDMALSD】」でした!
これからは今回紹介した覚せい剤や大麻などについて細かく紹介したいと思います!
読んで下さりありがとうございます!
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