【薬剤師芸人が解説】アンサングシンデレラ1話~アナフィラキシー+HELLP症候群~



こんにちは!髪の重さで梅雨入りがわかる薬剤師芸人です!

今回は、アンサングシンデレラ第1話に出てきた「アナフィラキシーショック」と「HELLP症候群」についてわかりやすく解説したいと思います!


アナフィラキシーショック


萬津総合病院に搬送されたアナフィラキシーショック患者。ですが、治療を試みるも心拍が回復しません。そんなとき、薬剤師の葵が患者の併用薬に気づいたことで、患者の心拍は回復。

一体原因はなんだったのか…



「アナフィラキシー」とは、原因物質(蜂や薬物、食べ物など)によって全身に現れる
アレルギー反応です。特に、血圧が下がり意識を失う場合を「アナフィラキシーショック」といって、最悪の場合には命を落とす大変危険な病気なんです!



アナフィラキシーショックが起きた場合、ただちに「アドレナリン注射」をする必要があります。

アドレナリンとは、腎臓の上についている「副腎」という小さな臓器から分泌されるホルモンで、心臓を激しく動かし血圧を上げることで、全身の臓器に血液を送ります。


アドレナリンのメカニズム


そして、こららの作用のメカニズムを詳しく見ていくと↓の図のようになります。

*人間の細胞には「受容体」というたんぱく質があります。受容体は、うけとった刺激を情報に変えて伝えることができ、様々な作用を引き起こすことが出来ます。



わかりやすく例えると、アドレナリンという”ボール”が受容体の”キャッチャー”に伝わることで、血管(α1)や心臓(β1)、血管・気管支(β2)にそれぞれ作用し、血圧を上げたり、心拍数の上昇を引き起こすんです


なぜアドレナリンが効かなかったのか




ドラマの冒頭では、アナフィラキシーショックで運ばれた人にアドレナリンを投与しても効きませんでした。これは、他に飲んでいた薬がアドレナリンの効果を邪魔してしまったからなんです。



併用薬として飲んでいた「ビソプロロール」は「β1ブロッカー」という種類の薬で、β1作用をブロックし心臓を休める働きがあります。そのため、アドレナリンを投与しても心拍数の上昇が起きなくなってしまったんです。


ちなみに、併用薬が発見された後に投与された「グルカゴン」は、受容体を介せず心臓の働きを強くすることが出来るため使われました。

HELLP症候群


HELLP症候群とは、妊娠中や出産後に起こる多臓器障害です。




今回、産婦人科の林先生が矢島詩織さんに処方した薬が、正しい飲み方である”1日1回”ではなく”1日3回”で飲むように書かれていたため、薬剤師が食堂に行って問い合わせしてた場面がありました。

このとき出ていた「ランソプラゾール」とは胃酸を抑える薬で、矢島さんのお腹の痛みの訴えを「胃酸による胃潰瘍」だと判断したために処方されたものだったんです。


ですが、このお腹の痛みは胃潰瘍ではなく、HELLP症候群の症状のひとつでした。
また、血液検査の肝臓酵素(AST・ALT)の値の上昇も、この時処方された「ランソプラゾール」の副作用によるものだと考えられ、その結果HELLP症候群が見逃されてしまいました。


つまり、食堂での問い合わせが伏線になってたんですね~。

また、研修医の道場先生は頭痛を訴える矢島詩織さんにロキソニンを処方したのですが、これに対して葵は「妊娠後期(28週~出産まで)にロキソニンは禁忌」ということで問い合わせをし、別の解熱鎮痛薬であるカロナールに変更されました。




つまり、これらの「お腹の痛み」「肝臓の酵素値の上昇」「頭痛」は全てHELLP症候群を示す症状だったというわけなんです。




ドラマに出てきた内容が専門的で少しわかりづらかったかもしれません。
このブログで、少しでも理解に役立てることが出来たら嬉しいです!


以上、【薬剤師芸人が解説】アンサングシンデレラ1話~アナフィラキシー+HELLP症候群~でした!読んで下さりありがとうございました!!!

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