【薬剤師芸人が解説】アンサングシンデレラ第4話~薬で認知症に?~


こんにちは!
スーパーマーケットの動線に対して逆走する人に腹が立つ薬剤師芸人です!

今回はアンサングシンデレラ第4話をわかりやすく解説したいと思います!



薬を飲んで認知症に!?

車の事故のむち打ちで入院した羽倉龍一さん。
彼は脳神経外科医の権威で、薬剤部のムードメーカーだった羽倉龍之介の父親でもありました。

しかし、親子の仲は悪く、薬剤師である息子が働く病院だと知るやいなや退院しようとします。そんな中、葵みどりは龍之介さんが自身の病室を間違えたり、左右異なる靴下を履いてることに疑問を持ちます。

龍一さんは認知症なのか…そして、親子の仲はどうなるのか…



今回、羽倉龍一さんに認知症の症状が見られたのは、「ポリファーマシー」が原因でした。

ポリファーマシーとは「多剤服用」という意味で、様々な疾患を持つ患者さんがたくさんの薬を飲むことによって、薬の飲み合わせが悪くなったり副作用が出てしまうことをいいます。医者である龍一さんは「自分の身体は自分が一番分かっている」ということで、症状に合わせて↓の薬を飲んでいました。




このうち「トリアゾラム、エチゾラム、 ニトラゼパム」は、全てベンゾジゼピン系という種類の睡眠薬です。そして、龍一さんの認知症の症状はこれらの薬が原因でした。


ベンゾジアゼピン系とは



睡眠薬は大まかに2種類に分けられ、「脳の機能を抑えるもの」と「自然な眠気を強くするもの」があり、今回飲んでいたベンゾジアゼピン系は脳の機能を抑えることによって眠気を催す薬でした。


ベンゾジアゼピン系は服用している人も多いメジャーな種類なのですが、ドラマに出てきたように認知機能が低下するのではないかと言われており、服用すると物忘れしやすくなるんです。(ただ、これが長期的に影響して「認知症のリスクを高めるかどうか」については否定的な報告もあります)。

また、2017年に厚労省から「漫然とした継続服用で薬物依存になることがある」として医療現場に注意喚起されたことがあるなど、使用する際には注意が必要な薬なんです。


今回の龍一さんの件に関しても、第3者である医療従事者が関与すれば未然に防げていたかもしれませんね。

抗生物質で耳鳴り?

薬剤師の羽倉龍之介はある患者さんの薬の量に疑問を感じ、処方した医者に問い合わせします。しかし、医者からは「経験上、今まで問題なかったので大丈夫だ」と言われ、そのまま押し通されてしまいます。

その話を聞いていた葵は龍之介に「薬剤師としてそれでいいの」といい、もう一度問い合わせをするよう促します。

一体、何が問題だったのか…




薬剤師が処方箋の内容の間違いに気づいたら、医者に電話やFAXで問い合わせしなければいけません。これは「薬剤師法」という法律で定めれらていて、もし怠ると医者と一緒に法的に裁かれることがあります。


今回、龍之介が医者から「経験上問題はなかった」と言われ、そのまま薬を出そうとしていました。
実際、そういうことを言われてそのまま出す場合もあるのですが、今回処方されたアジスロマイシンに関してはそれが認められないんです。

飲む量が決まっている薬


薬には、医者が飲む量を調節してもいい薬とダメな薬があります。

薬の説明書には、用法用量の欄に「適宜増減」と書かれているものがあり、この言葉が書かれている薬に関しては、医者が患者さんに合わせて量を調節してもいいんです!





例えば、痛み止めで有名なロキソニンには「なお、年齢、症状により適宜増減する。」と書かれています。しかし、今回処方されたアジスロマイシンにはそのような記載がありません。

つまり、アジスロマイシンは多すぎても少なすぎてもダメなんです!
もちろん多ければ副作用も出やすくなってしまうため、結果として、今回のような耳鳴りが起きてしまいました。(耳鳴りがなぜ起きるのかについては原因不明とされています)。


羽倉龍之介が医者に押し通されたときに、葵みどりがもう一度問い合わせをした方がいいよと言ったのは、こういった理由があったからなんです。もちろん医者の経験は大事なのですが、それよりも薬の説明書の方が根拠を元ととして書かれた公的文書なのでこれに従う必要があるんです。





以上、「アンサングシンデレラ第4話~薬で認知症に?~」でした!
読んで下さりありがとうございました!!!

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